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「バラ戦争」 第6戦

Since : 1999/09/02
Last update : 1999/09/03

問題

見失○○○
○手○進行
○食器○○
使鈎羅針○


解き方

漢字穴埋めクイズのようです。

「見失」から連想されるのは、道に迷った、霧に巻かれた、見張っていたけど見失った、尾行していたけど巻かれた等でしょうか。

「羅針」は、きっと「羅針盤」か「羅針儀」、つまりコンパスのことでしょう。

道に迷ったり、霧に巻かれてコンパスを使う場面を探して、そこに「食器」や「鈎(かぎ)」にあてはまる物が、その前後で出てくるかをチェックしましょう。

霧と言えば、カンチェンジュンガから降りてツバメの谷に帰る時(陸路組と水路組があります)、ヤマネコ号がマムシ号とニアミスした時、ティーゼル号とティットマウス号がブレイドン湖で座礁した時、鬼号でもありました。

この問題では「食器」がちょっとしたトラップになっていました。正解の場所らしきところを見つけたけれど、食器が見つからないという場合は、要注意です。

1週目で正解が出たために実際は使われなかったのですが、出題軍が用意していた第2ヒントです。

地下室で島輪教授は、以前に手に入れた古代文書の断片を見ていた。「私が発見したのはこんなばらばらのものだけだった。あんなに苦労したのに、これだけでは、手がかりになりはしなかった。それを唐夢教授が大して苦労もせずに文書の形で発見するとはまったく運のいい奴だ。しかも聖像を探してもいず、その意味を知りもしない。そういうのを俗にドロシアに望遠鏡というのだな。おや、この断片の文字は、そういえばあの文書と似ているな。あれと関係があるのだろうか?同じ文字はないようだが・・・。まさか、あの解読できない部分などということはないだろうな。そんなできすぎた話があるわけは・・・」島輪教授の机の上には、次の文字の断片があった。

納、探、標、盤、収、目、共、今、物

*  *  *  *  *
「どうやらこれも重要な手がかりのようだ。そうとわかれば、盗まれないように厳重にしまわなくては。ううむ、よし、それではここに置いて・・・。ちょうつがいをもってきてとびらをつけておこう。」

穴埋めの正解は、次のようになります。

見失目標物 目標物を見失ひ
今手探進行 今は手探りで進み行く
共食器収納 食器と共に収納されし
使鈎羅針盤 鈎るされた羅針盤を使ふ

『オオバンクラブの無法者』で、ブレイドン湖で座礁する直前に、霧の中をティットマウス号がティーゼル号を追いかけるシーンを探してみましょう。


答え

5巻『オオバンクラブの無法者』 第26章「霧の中のティットマウス号」 P401 「ティットマウス号の船尾のロッカーの中」

そこには、小さな箱にはいった羅針盤もかぎにつるされて入っています。


解説

紫のバラ軍からの、パズルのような新趣向の楽しい問題でした。ちなみに、問題文に登場する教授達の名前は、「唐夢=カラム」「島輪=ジマリング」と読みます。

各バラ軍がいろんな字をあてはめて考えたので、中にはとても愉快なものもありました。青バラ軍の

見失四十雀  見失った四十雀(しじゅうから=ティットマウスのことです)

は、出題軍をもうならせました。赤バラ軍からは、次のような滅茶苦茶なこじつけの「機関銃掃射」もありました。

『ツバメ号の伝書バト』より、

見失○○○ 見失三水夫 P328
○手○進行 闇手探進行 P332
○食器○○ 昼食器盛冷 P361
使鈎羅針○ 使鈎羅針盤 P350

各行が1つの場面に全て現れるのではなくて、物語りの展開に沿って各行がそれぞれの場面を表しています。3行目はちょっと苦しいけど、昼食が器に盛られた後何時間も放っておかれてすっかり冷めてしまったのです。

それで、聖像さま(みよとこしえに)の場所ですが、これが難しい。この場面の中で隠せそうな場所は、

第2撃:P327支柱の木の後ろ(そんな聖像さまを生き埋めにはしないでしょうが)
第3撃:P319昼食を作ったなべの中(じゃがいもと一緒に煮たりしないですね)
第4撃:P330ヒースの根もとのみかんと一緒(まさかゴミと一緒じゃ)
第5撃:P350ディックのポケットの中(時計をポケットから出したとして)

この戦いで、青バラ軍らはーまさんは、出題軍の紫のバラ軍の代わりに誤って敵の赤バラ軍に回答を書いたメールを送ってしまいました。しかも、そのメールに正解の場所が含まれていました。赤バラ軍は、間違いに気付いて読まずにすぐに削除したので、実害・実益はなかったのですが、紫のバラ軍は、さまざまな影響を考慮して青バラからの回答の正誤判定を保留するなど、対応に苦労しました。そのため、後日、紫のバラ軍より、らはーまさんを「公開処刑」することとなっています。


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