Arthur Ransome page by COOT

「バラ戦争」 第9戦

Since : 1999/09/10
Last update : 1999/09/10

問題

「ふうん、あの鳥の嘴はぶとくて派手でめっちゃすごいなあ。
せやけど、しっぽの長さとかしゅっとしたとこやったらうちも負けへんでー。
へぇ? 鳥が鳥見たらあかんいうんか? ほっといてぇや。
なんやて、じゃかましいから閉じこめるぅ?
あんた、鳩とまちごうたらあかんで!
あ〜こないなとこ入れよって〜〜ほんまにもぉ。」
  :
「誰かおなかすかせとんやって。」
「この揺れよんのは水の上に出たんかいのー。」
「この揺れよんのはさっきとは違う揺れぞなもし。」
「何か来たばい。なんやこら?甘か臭いばいね。こっちんとは丸うてころころしとうやない。こんビンの中でチャプチャプいうとるんは何かいな?」
「揺れがまたちーっとかわったばい。なんかしゃべっとっごたっね。」
「こん揺れは最初といっしょばいね。」


解き方

聖像さまが1人称でしゃべる形を取っています。聖像さまが閉じ込められてしまった物を探せばいいわけです。

それは、水の上に出たり、途中で何か物が入れられたりしながら、移動しているようです。

その前後で、誰かが(たぶんロジャでしょうが)お腹をすかせていたり、しゃべっていたりするのも手がかりです。

リュックでしょうか?でも、それだとお腹がすいたと誰かが言った後に、食べ物らしき物がリュックの中に入れられるのでは、ちょっと変です。

水の上に出た揺れの後、揺れ方が変わって、最後にまた最初と同じ揺れ方になったということから、水上→陸上→水上と、移動したことが考えられます。

お腹がすいたけど、食べ物がなくて、買い出しに行ったのかもしれません。揺れ方の情報から考えると、船から誰かがボートに乗って陸上に買い出しに出かけたとも考えられます。

鳩と間違えられて何かに閉じ込められたということから、バスケットに入れられたのでしょうか。バスケットが出てくる場所を探すと、実際に伝書バトが入れられるバスケット以外にも、かなりたくさんあります。

船から誰かがバスケットを持って、ボートに乗って買い出しに出かけ、またボートに戻る場面を探してみましょう。

ちなみに、この問題にはちょっとした出題ミスがありました。「ビン」と書いてあるものは、正しくは「カン」でした。


答え

12巻『シロクマ号となぞの鳥』 第12章「チャンスを待つ」 P194 「スーザンとペギイがテロダクティル号の水夫に運ばせたバスケットの中」


解説

赤薔薇軍に士官候補生、観戦武官が加わって総勢7人の大部隊だった時に、メンバーが日本中に散らばっていることから、それぞれのお国言葉を活かして作られた問題です。そのため、聖像さまは京都弁・大阪弁・伊予弁・博多弁・熊本弁をごちゃ混ぜにしておしゃべりしています。

比較的素直な問題だったため、宣戦布告をしたその日のうちに正解が出てしまいました。

もともとの薔薇の掟では、スリルを高めるためにわざと出題された日曜日の間に正解が出れば即日終戦というルールがありました。このルールに従って、一旦、終戦宣言が出たのですが、次のような理由でこのルールは撤廃され、1週間の戦争続行が宣言されました。

結局、紫に続いて三毛猫同盟も初勝利を上げ、青銀同盟も正解を出して、3軍による大将戦となりました。大将戦のジャンケンも新しい方法が試され、普段は戦力にならない小学生以下の若き騎士が大活躍して、皆が大喜びしたことに三毛猫同盟が初の出題権を手にしました。


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