ケアンズ滞在型「オーストラリア的」家族旅行

海(ダイビング、シュノーケリング、ヨット)

Last update : 1997/09/15


生まれて初めてスキューバ・ダイビングを体験しました。もう天国に登ったような気分でした。スキン・ダイビングやシュノーケリングよりも、もっと「自由」だな、と思いました。前後左右のみならず上下にも自由に移動出来るし、息が続かないなんて事を気にせずにずっと潜っていられるからです。

体験ダイビングの準備

ダイビングの初心者4人にコーチが1人つきます。最初に船につかまったまま

  1. 耳抜き(潜ると耳に圧力がかかるので、鼻をつまんでンッと息を止めて調節する)
  2. マスク・クリア(水中マスクの中に水が入ってきた時に、鼻から息を出してマスク内の水を出す)
  3. マウスピースを一度口から離してくわえなおす

の3つの練習をします。私はスキン・ダイビング(素潜り)の時にもうまく耳抜きが出来ないのでちょっと心配でしたが、スキューバ・ダイビングだとじっとしたまま落ち着いて耳抜き出来るので思ったよりずっと簡単でした。

それぞれうまく出来るとコーチが片手でOKサインを出します。ここまでは無料です。3つうまく出来るとコーチがもう一度「OKか?」と今度は両手でサインを出します。そこで両手で「OK」と答えると、そこから有料となり船を離れてスキューバ・ダイビングへ出発です。そこで少し自信が無い人は「コーチと手をつないだまま行きたい」とサインを出すか、「やめておく」とサインを出してリタイアすることになります。海の中では会話出来ないので全てハンド・シグナルですが、海に入る前に必要なサインは教えてくれます。

船につかまっている手をそっと離すとススーッと下に沈んで行くので、私は適当に目分量で渡されたウェイト・ベルト(ウェット・スーツの浮力を相殺するための鉛の重りのついたベルト)が重過ぎるのではないかとちょっと心配でしたが、まあいざとなったらコーチがどうにかしてくれるだろう、と思って両手でOKサインを出してコーチの後について出発しました。

感動のダイビング

まわりにはいろいろな種類・大きさの魚がいます。中でも飛びぬけて大きな魚(約80cm x 50cm)が一匹いました。おでこが突き出ていて青緑色のとてもきれいな「ナポレオン・フィッシュ」です。これは人間に慣れているのか好奇心が強いのか、そばに寄ってくるので大感激です。実際に両手で抱いたり、突き出したおでこをなでたりして遊びました。コーチはバナナのように大きな唇を引っ張ったり、それにキスしたりして遊んでいました。

海底にひざをついて、そこに横たわっているナマコのような生物も手に取ってみました。大きな大きな2枚貝の「オオシャコガイ」も間近に見ました。いろいろな色や形の珊瑚もすぐそばで見れたし、魚の群れと一緒に泳ぐこともできました。岩の間をくぐって抜けて行ったり、上がったり潜ったり自由に泳ぎました。

その全ての様子を水中ビデオに撮影してくれるカメラマンが一緒についていて、後でA$45(約4千円)で希望者に販売しているのですが、もちろん買いました。

《写真をクリックすると拡大表示します》

とにかく珊瑚も魚も豊富です。

(水中写真は全て「水中用レンズ付きフィルム(使い捨てカメラ)」を使って自分で撮影したものです。)
1mくらいもある「オオシャコガイ」です。どれにも2つ穴が開いていて、そこから海水を出し入れしています。写真ではもう1つの穴がちょうど閉じた所なのでちょっと分かりにくいです。
海底に横たわる不気味なナマコのような生物

シュノーケリングも最高!

シュノーケリングはグレート・バリア・リーフの中の全部で4個所で家族皆で楽しみました。

中でもMichaelmas Reefという所は、珊瑚がとてもきれいでした。固いハード・コーラル、水に揺れてユラユラしているソフト・コーラル、それぞれいろいろな色や形があります。脳みその様な珊瑚、木の枝の様な珊瑚、平たい珊瑚、紫、赤、青、ため息が出るほど実にきれいでした。

魚はHastings Reefという所が良かったです。(体験ダイビングもここでしました。)海面からでも一度ナポレオン・フィッシュに触ることが出来ました。珊瑚を食べている魚のガリガリという音まで聞こえてきます。イソギンチャクの中で戯れているクマノミという魚が印象的でした。

サンゴを「ガリッ、ガリッ」と音をたててかじる青色がとてもきれいな魚(たぶん「ブダイ」という名前だったと思います)
イソギンチャクと共生するクマノミ

クマノミはイソギンチャクの中で本当に遊んでいるように忙しく泳いでいました。

最初は怖がっていて初めの2個所はパスした息子も、手をつないだまま一緒に泳ぐと大喜びでずっと海の中にいても平気でした。娘は深い所でずっと下の海底を見ながら泳ぐのがとても気持ち良かったそうです。

ダイビングやシュノーケリングをするには

ケアンズと言えばグレート・バリア・リーフ。街中にダイビング・ショップがあふれているし、珊瑚礁へ行くたくさんのクルーズが出ていて、どれにするか迷うほどです。

我家は最初にGreat Adventures社の「Michaelmas Cay & Green Island」というクルーズを利用しました。グリーン島はあまりに観光地的で海の中のサンゴや魚も大したことなかったですが、Michaelmas Cayでは、シュノーケリングだけでなくグラス・ボトム・ボートに乗ってサンゴや魚の解説を聞いたり(海ガメも見ました)、砂の島に渡って海鳥のコロニーを見たりと盛りだくさんで楽しめました。Great Adventures社のクルーズはどれも日本人のガイドがいるし、設備も良くいたれりつくせりで、その分お値段も高めです。

「Reef Adventure III」号からシュノーケリングへ出発

船の後部からシュノーケリングに出発します。ウェットスーツ、マスク、シュノーケル、フィンは無料で貸してくれます(希望者はライフ・ジャケットも)。私は近眼なので、マスクだけは自分に合った度付きのを日本で作って持って行きました。

8月は現地では一応「冬」なので、海水はちょっと冷たいです。ウェットスーツが無くても泳げますが、あった方がずっと楽でした。

2度目はcompassというクルーズを利用しました。体験ダイビングもこちらでしました。こちらの方が値段も手頃だし、シュノーケリング出来る時間もたっぷりあるし、途中で船と追いかけっこをするイルカを見たり、クジラを見たり、帰りは船が引っ張るネットにつかまって遊んだり(娘だけ挑戦しました)と、充実していて楽しめました。

「compass」クルーズの帰りのブーム・ネッティング

水圧に耐え切れずに流されて行ってしまう人も数人いました。後ろの方でそういう人を拾い上げるためにボートが待っています。

1人だけ海水パンツを流されてしまったオジサンがいました。素っ裸になったその人は、最後にはとうとう体ごと流されて行ってしまいました。船中の人に大受けでした。

ビーチでヨット

旅行の最後の数日間はレンタカーを借りて、ケアンズから北へ1時間あまり行ったポート・ダグラスという街でも3泊しました。ここには4マイル・ビーチと呼ばれる広い砂浜があるのでそこでものんびりと過ごしました。

子供達がヨットに乗りたがっているので、旅行中にどこかで乗りたいと思っていたのですが、このビーチの遠くの方にヨットが置いてあるのを見つけました。そこまで1km以上歩いて借りれる事を確かめて、また財布を取りに戻ってまた延々と歩きました。

「ナクラ」という型のカタマラン(双胴船)のヨットで2枚の帆がついています。座席(スオート)や舷側の手すりとかはなくて、細長いカヌーのような二つの船体を結ぶキャンパス布の上に座るのでちょっと不安定で落っこちそうな気がしますが、実際に乗ってみるとそんな感じはありませんでした。

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     ****  (上から見た絵です。*の所にキャンパスが張ってあります。)
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借りる時にあまり経験が無いと言うと、方向を変える時はタッキングせずに(風上に回さずに)ジャイビングして(風下に回して)、沖の方をビーチに沿って8字型に行ったり来たりすると良いと言われました。普通はジャイビングの方が難しいような気がしますが、風が弱いので転回の途中で風上を向いた時に止まってしまうのを避けるためのアドバイスでした。

沖から陸に向かって斜めに吹く微風の中、ビーチから出発してちょっと深くなった所でラダーを降ろして、ビーチに沿って行ったり来たりしながら、やるなと言われたタッキングやジャイビングを何度も練習しました。

ビーチに陣取っていた所とナクラを貸していた所が1km以上離れていたので、妻だけ陣取っていた所に残っていたのを途中で迎えに行って乗せてしばらく走ってまた降ろしました。見つかったら怒られたかもしれません(^^;)。走りながら近づいて人を乗せるのは難しくて一度失敗してやり直しました。

4人で乗っている時に、小さなヒラメ(15cmくらい)を追いかけている大きな魚(50cmくらい)を見かけたので、もう一度見ようと転回して近づくと、近づき過ぎてその大きな魚にラダーがぶつかりました。あのヒラメは無事に逃げられたでしょうか?

子供達も舵を持って目標を決めて真っ直ぐ進む練習をしました。1時間だけでしたが、2人ともとうとうヨットに乗れて舵まで握れて大満足でした。


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